} img { height: auto; max-width: 100%; }

管弦楽団第63回定期演奏会 コンミス・楽事委員長インタビュー

ニュースリリース 2024年5月23日

インタビュアー:オーケストラ責任者 Cl.時安彩嘉
インタビュイー:コンミス Vn.久保千星
        楽事委員長 Hr.千葉雄仁

時安:今回は第63回学習院輔仁会音楽部管弦楽団定期演奏会をより楽しんでいただくために、コンサート・ミストレスの久保千星さんと学生指揮者を務める楽事委員長の千葉雄仁さんにインタビューを行いたいと思います。


ーー今回のプログラム、選曲の理由をお聞かせください!

千葉:まずはチャイコフスキー交響曲第5番から決めました。この曲は様々な楽器がバランスよく輝ける大曲で、メンバーが各楽器にバランスよくいる2024年担当代にぴったりだと思い、選びました。

久保:技術的にも表現の面でもすごく勉強になる曲で、とても弾きがいのある素晴らしい曲だよね。

時安:他の前中曲はどんな理由でしょうか。

久保:コッペリアはもともとフレッシュマン・コンサート(昨年6月に同会場で開かれた1,2年生のみの演奏会)の演奏候補曲だったよね。

千葉:そうだったね。白鳥の湖には知名度で劣るけど、バレエ曲としてはとても親しみやすいメロディーも多くて、部員の人気も高く投票で決まった曲だね。

久保:大学祝典序曲は、学生である私たちの演奏会の開幕にふさわしい曲として選ばれたんだよね。ドイツで歌われた複数の学生歌をモチーフにして作曲されたからこそ、プロオケにはない、私たち学生たちが演奏する意味合いがあると思うんだよね。


ーー演奏会の聴きどころは?

久保:全部思い入れのある曲なので全曲それぞれ注目してほしい特徴があります。まず開幕を飾るブラームスの大学祝典序曲は明るく楽しい一方で、ブラームスらしさのある、美しい旋律を兼ね備えた大曲です!個人的にブラームスが好きなのもあるけどね、

千葉:最後の三拍子でmaestosoのところは、管楽器のメロディーに迫力があってとても聴き応えがあると思う。こういう迫力はドイツやオーストリアの作曲家でしか味わえないよね。

久保:ブラームスは大学祝典序曲の作曲と同時期に悲劇的序曲も作曲していて、全く雰囲気も違うのに作曲できるなんてすごいよね。実はね、ブラームスの師匠はシューマンで、そのシューマンに会うまでは、道のりが長くて、一回手紙を送ったんだけど、返事がなくて諦めて、ヴァイオリニストのヨアヒムに再度の訪問を勧められて、いやいや訪問したらびっくり!シューマンと妻のクララとも仲良くなることが出来て、、、


千葉・時安:ちょっとちょっと、、ブラームスが大好きなのはよく分かったから!

久保:そうだった、話を戻すね。コッペリアはブラームスとは違う明るさがあると思う。コッペリアという自動人形に恋をしたフランツとその婚約者のスワニルダの物語です。詳しくはパンフレットの曲紹介を見れば分かると思うけど、物語のある曲でメロディーもキャッチーで親しみやすいので楽しんで聴いてもらえると思う。

千葉:コッペリアはよくカラヤン抜粋の組曲が有名だけど、今回はそれ以外からも抜粋したから新鮮な感じで聴けるんじゃないかな。後半の「人形のワルツ」と「終曲ギャロップ」は演奏機会が比較的少ないから注目だね。

久保:チャイ5は交響曲というジャンルだけれど、ストーリー性があると思っていて、場面の変化を感じながら聴いて欲しいよね。

千葉:確かに交響曲は絶対音楽で「音楽のための音楽」と言われるけれど、チャイコフスキーの第5番は彼の心情が反映された曲だと思う。たとえば「運命のテーマ」と言われる、一つのメロディーを様々に変化させながら奏でられる様子は、チャイコフスキーの苦悩や辛さからそれを克服して打ち勝っていくような心情の変化をよく表しているんじゃないかな。そういった意味では標題音楽かもしれないね。
僕はチャイ5が演奏会で一番の聴きどころだと思っていて、1楽章の寒く暗い中から生まれたメロディーが派生しながら盛り上がっていく様子や、2楽章の美しい抒情的で美しいメロディーとか、聴きどころはいっぱいあるけど、やはり「運命のテーマ」の変化に注目して聴いてほしいな。

ーーどのような想い(どう表現したいか、気を付けていること、情熱とか)で演奏しようと心がけていますか?

久保:私は、作曲家の意図や表現していること、その音楽の素晴らしさをお客さんに伝えられたらいいなと思っています。だから、演奏者全員でその音楽に没頭してお客さんと共有することが出来たら幸せです!

千葉:ちょっと質問とは離れるけど、僕は本当に音楽部が好きで、日々の部活動をモチベーションに大学に通ってる感じなんだよね。

時安:それは本末転倒なんじゃ、、、

千葉:学生である以上は学科の勉強をしなくちゃいけないんだけれど、それくらい音楽部を楽しんで取り組んでるんだよ。だから質問に対する答えとしては、この音楽部のメンバーで音楽を楽しむ心を忘れずに本番の演奏も楽しみたいなと思っているよ。


ーー演奏会へ向けてどのような困難がありましたか?

時安:ちなみに私としては演奏会場の確保が大変だったかな。2024年は首都圏の多くのホールで改修工事があって利用申請や抽選会が大変だったかな。
※ホールの申請はオーケストラ責任者が担当し楽事委員長もそれに関わることになっている。

千葉:すみだトリフォニーホールとか文京シビック、神奈川県民ホール、所沢市民文化センターその他にも色々行ったね。

時安:いろんな先輩に会場について相談して助けてもらって、やっとの思いで記念会館に決まったからなぁ〜

千葉:一時は本当に中止になるかと思ったよ。


久保:そうだよね。その他でいうと、音楽面では一人一人の表現を大切にしつつ、一つの方向を向くようにまとめるのが大変だったよね。

千葉:同じフレーズを担う複数のパートで集って意見を出し合いながら練習したり、、

久保:去年からはじめた録音と録画の共有を使いながら確認してうまく練習できるように工夫したよね。

千葉:あと、意外と大変だったのが、コッペリアの楽譜手配かな。これはあまり知られていないんだけど、バレエの曲って楽譜が整備されていなくて、、、劇場や劇団によって版がちがったり、指揮者が勝手に書き換えたりして楽譜が統一されていないという背景があるんだよね。だから同じ曲でも音が違ったり無かったりすることがあるんだけど、しかも今回はバレエ全編からの抜粋だから、スコアとパート譜の編集も大変でとても苦労しました…


ーー思い出に残っているエピソードを教えてください!

千葉:春合宿かなぁ。

時安:例年3月の春休み中に5泊6日で河口湖に行く春合宿ね。

千葉:そうそう、午前中から夜までずっと演奏漬けの春合宿だけど、練習後の飲み会も楽しいんだよね、帰ることも気にせずにずっとできるからね。休憩中には近くの浅間神社という世界遺産を見に行ったりしたんだよね。

久保:私も春合宿かな。ヴァイオリンではパートの皆で鍋パーティーしたよ。チェロのトレーナーの大澤先生はコンパで特製の馬刺しを振舞ってたよね。

時安・千葉:そうだったの!


ーーそれでは最後にお客さんへ一言!

久保:今まで練習をしていく中で、どのフレーズがどこのパートと繋がっているかなど仲間とのアンサンブルを意識したり、またそれがどのような表現に繋がるかなど考えて練習してきました。オーケストラ内のつながりを是非楽しんでいただけたらと思います!

千葉:昨年の12月から担当代として様々に模索しながら取り組んだチャイ5・大祝・コッペリアです。精一杯演奏しますのでどうぞお聴きください!

時安:今日は二人とも素敵なお話ありがとうございます!

タグ

Gakushuin Music Society

Gakushuin Music Society, since 1922.